E2D3代表の五十嵐が「BEYOND 〜最先端に潜む数学たち〜」にて【可視化 × 数学】をテーマに講演
2017年6月2日、大人のための数学教室を運営する「和から株式会社」が主催するBEYOND 〜最先端に潜む数学たち〜の第2回目が開催されました。今回のテーマは、【可視化 × 数学】。
まずは、和から株式会社 堀口代表からのお話。
- 新潟県ご出身。山形大学卒業。大人のための数学教室 和(なごみ)を運営。数学好きの為のイベントを多数開催。
- 学んできた数学と社会で必要とされる数学(統計学、微積分など)が異なっていることを課題に感じている。
- 教室には、数学を純粋に楽しむ方から仕事スキルとして統計学を学ぶ方まで幅広く在籍。0.1と0.2の違いについて説明を要する方も。
今回はコラボして頂き、有難うございます。数学をエンジョイする方がもっと増えますように。
続いてE2D3五十嵐より。タイムリミット(を強引に押して)まで参加者とディスカッションしながら、好きなことを好きなように語るフリースタイルでした…。ひやひやしましたね!
どういうときにどういうグラフをつかったらよいのか。グラフのより良い使い方、より良い表し方があるのではないかと探る講演会にしたいとのことでしたが、まず最初のインパクトが
「質問するやつは偉い!」スライド。
本スライドについてツイートしてくださった方のツイートが20,000リツイートを超える結果に。
まずは、五十嵐さんのこれまでの経緯。大学で脳科学を研究したが、先行研究者に圧倒され断念。世界→計測(マーケットが小さかった)→解析(すでに研究が進んでいた)→可視化(E2D3)→人と思考が流れ、現在の結論は、
data vizはデータに基づいて人・組織・社会を動かす方法の一つ。可視化は人間の為の技術。
だそうです。
話題は可視化の歴史へ。可視化のスタートは地図。地図の深化として、John Snowのコレラ発生地の地図を紹介。「地図の上にバーを重ねる」という形式のデータ可視化が行われました。地図はその後、TO図、メルカトル、モルワイデと発展。三次元を二次元に投影する方法は45個存在。コロプレス図は、フランスにおいてどの地区に犯罪が発生したか/多いかを示すためにできた地図。
棒グラフ、線グラフ、パイチャートを発明したプレイフェアについて言及。踏んだり蹴ったりの人生だったが、本を出版したことで社会に名が残ったことを強調。参加者に「本を書こう!」と呼びかけて、参加者困惑。
続いて、TEDでの可視化についての授業を紹介。「ネーピアの対数の発明は天文学者の寿命を倍にしたが、可視化の発明は人類の寿命を倍にした」。
可視化が一番発展したのは、「戦争」と「感染症」の対策を取るフェーズ。パンデミックに置ける可視化の役割は、すべての人を感染症から守ることではなく、パンデミックにならないように適切な政策を取ったか判断できるようにすること。「作り手が人や社会を動かしたいと思った時に、ビジュアライゼーションは目的をもって進化してきた」という言葉に、会場が息を飲んだのが分かりました。
本日のおさらい!
- E2D3はデータを使って主体的に学ぶ、奇跡のワンチャンをねらうためのツール。
- 本当に面白いグラフはcontrolできない。OSS+ハッカソンから産まれてくる。
- 人間同士のコミュニケーションを通して行う課題解決の手段がデータ可視化である。
E2D3、未来がありますね。
白熱した当日の対話型講演会の様子は「和から株式会社」様の公式ホームページに詳しく美しく掲載されていますので是非ご訪問ください。
twitterで #beyondmath #E2D3を検索して頂くと、素晴らしいまとめツイートがたくさん出てきますよ。